2009年10月28日

ANGEL WITCH - 「ANGEL WITCH」

悪魔の翼ケヴィン・ヘイボーンを中心にトリオ編成で制作された1作目「ANGEL WITCH」は、'80年にリリースされたNWOBHMを代表する傑作の1枚として知られる。これは、その25周年記念のエクスパンデッド・エディションで、まぁCD1枚によくこれだけ詰め込んだもんだと感心する20曲入り(笑)。新進HR勢の気概を感じる"Angel Witch"の映像は、ヘドバンするケヴィン・リドルズの姿が何とも微笑ましくって、当時英国ハード・ロックの密教的な空間の中に身を委ねることができたような気分にもなるが、その後の活動があまりパッとしなかったところに、一過性であったNWOBHMのらしさもあるのかなと。
評価が固まった現在は、スラッシュ・メタルへのミッシング・リンクという見方もあって、ボクにとっては入り口となったONSLAUGHTの"Confused"なんてのは割と有名なカヴァーなんだろう。そのスラッシュの原点のひとつ"Angel Of Death"やヘイボーンが奏でるリリカルなメロディは、日本のOUTRAGEにも影響を与えてるのがわかるし、また、MARSHALL LAWのような英国の王道ヘヴィ・メタルへと繋がっていく感じもする。NWOBHMファン御用達の1枚に落ち着いてしまってるのが本当に勿体ないと思うし、是非とも、歌の不味さも含めて若さと才能が詰まったヘイボーンのプレイは聴いてほしい。

邦題は、「悪魔の翼」。ジャケットにジョン・マーティンが描く「万魔殿の堕天使」を用いるほか、BLACK SABBATHの上面をなぞったような要素が散見されるが、これが新たな時代の幕開けと自身のドラマティックなサウンド・スタイルにうまく融合し、当時は独自のポジションを獲得していたんだろうと思う。

ANGEL WITCH - 「ANGEL WITCH」 (25th Aniversary Expanded Edition)
(1980)
1. Angel Witch (3:23)
2. Atlantis (3:42)
3. White Witch (4:46)
4. Confused (2:51)
5. Sorcerers (4:13)
6. Gorgon (4:04)
7. Sweet Danger (3:04)
8. Free Man (4:41)
9. Angel Of Death (4:52)
10. Devil's Tower (2:25)
Bonus Non-Album Tracks
11. Loser [7" Single A-Side] (2:49)
12. Suffer [Loser 7" Single B-Side] (3:22)
13. Dr. Phibes [Loser 7" Single B-Side] (2:47)
14. Flight Nineteen [Sweet Danger, Single B-Side] (5:52)
15. Baphomet [from Metal For Muthas LP, EMI EMC3318] (4:57)
16. Hades Paradise [12" Single B-Side] (4:37)
BBC Friday Rock Show Session - 14/3/80
17. Sweet Danger (3:11)
18. Angel Of Death (5:11)
19. Extermination Day (3:39)
20. Angel Witch (3:30)

produced by Martin Smith(Wax-a-bottie)

Kevin Heybourne - lead guitar, vocals
Kevin Riddles - bass guitar, keyboards, backing vocals
Dave Hogg - drums, percussion

"Angel Witch"


 ・Angel Witch (official band page)
ラベル:'80s N.W.O.B.H.M
posted by rattlehead at 13:33| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(1) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月23日

WITCHFYNDE - 「GIVE 'EM HELL」

Witchfynde_1st今年は、'79年を起点とすると、NWOBHM生誕30周年。それを記念して、ANGEL WITCHが来日公演を行うとは、驚きだった。しかも、初来日だったなんて。地獄の釜の蓋があいたとはよくいわれるが、実に色んなことが起こりえる、今はそういう時なんだろう。しかし、DIAMOND HEADにしてもそうなんだけど、ある種の瞬発性の中で輝いたバンドにはむやみに表に出てきてほしくないっていう本音はある。やっぱり、伝説は伝説のままであってほしいなぁなんて。他方、直接的に触れあう機会に恵まれることもまたボクたち後追いには大切なことなんだろうと思ったりもするけどね。
というところで、NWOBHMの暗黒面を担当するのがこちらの4人組HRバンド。WITCHFYNDEもまた'80年代にその役目をいったん終えてはいますが、'90年代半ばに活動を再開させ、昨年には新譜も出してるみたい。ジャケットの悪魔の烙印を持つ山羊さんはいかにもな雰囲気がプンプンしますが、これは'80年の1作目である「GIVE 'EM HELL」。METALLICAの1stのタイトル(「KILL 'EM ALL」)はここからいただいた可能性が高いと思うんだけど、どうだろう。

バンド・コンセプトの出発点はBLACK SABBATHであったことは周知の通りで、名リフ炸裂の"The Divine Victim"辺りからはその憧憬も感じられるが、疾走感を抑えた曲作りや歌のヘタウマさがさらに拍車をかけるどうしようもないそのB級クサさだったり、暗さはどっちかっていうとブリティッシュ・ロックそのものです。もちろん長尺の"Unto The Ages Of The Ages"ではWITCHFYNDEたる狂気を感じることもできる。
優れたリフを弾くモン・ターロンのメロディアスでエモーショナルなソロにも「おおっ!」と惹きつけるものがあり、バンドの一翼を担うそのプレイには素晴らしいフィーリングが宿っています。

WITCHFYNDE - 「GIVE 'EM HELL」
(1980)
1. Ready To Roll (4:15)
2. Divine Victim (5:03)
3. Leaving Nadir (6:12)
4. Gettin' Deavy (3:52)
5. Give 'Em Hell (4:03)
6. Unto The Ages Of The Ages (8:54)
7. Pay Now-Love Later (3:33)
Bonus Tracks
8. Devil's Gallop (0:31)
9. Tetelstai (8:44)
10. Wake Up Screaming (4:20)

produced by Witchfynde

Steve Bridges - vocals
Montalo - guitars
Andro Coulton - bass
Gra Scoresby - drums

"Divine Victim"


 ・Witchfynde - official website
ラベル:'80s N.W.O.B.H.M
posted by rattlehead at 20:41| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月22日

HEAVEN & HELL - 「THE DEVIL YOU KNOW」

Heaven & Hell大人の事情でHEAVEN & HELLと名乗る「MOB RULES」期のBLACK SABBATH。2007年から精力的にライヴ活動を開始し、その年の『LOUD PARK』に参戦もしてましたが、今年の4月には遂に17年ぶりとなる新作「THE DEVIL YOU KNOW」のリリースと、その中身もアラウンド60&70組とは思えないほどバイタリティにあふれる出色の出来で、御年67歳になるロニーは・・・この人、きっとステージの上で往生するつもりなんだろうな(笑)。

ここには、革新的な作品を連発した自由主義の'70年代を経て、新たな激動の時代を駆け抜けてきたクラシック・ロックの深い味わいが詰まってます。それは疾走感を抑えた楽曲の中で昇華され、宿命的な重さとなって楽曲に光を当てる。欲を言えば、徹底してその重さとミドル・テンポにこだわった方がさらに作品全体の完成度は増したかもしれない。アイオミの重厚で勇ましいリフや瑞々しいソロ(これがお気に入りッス)をはじめ、バンドは円熟にして気鋭という絶妙な空間の中で呼吸し、今の彼らなら次作のマテリアルを用意することなど容易いことに違いない。

HEAVEN & HELL - 「THE DEVIL YOU KNOW」
(2009)
1. Atom And Evil (5:13)
2. Fear (4:46)
3. Bible Black (6:26)
4. Double The Pain (5:23)
5. Rock And Roll Angel (6:02)
6. The Turn Of The Screw (5:00)
7. Eating The Cannibals (3:35)
8. Follow The Tears (6:09)
9. Neverhwere (4:32)
10. Breaking Into Heaven (6:53)

produced by Ronnie James Dio, Tonny Iommi & Geezer Butler

Ronnie James Dio - vocals
Tonny Iommi - guitar
Geezer Butler - bass
Vinny Appice - drums

"Bible Black"


 ・Heaven & Hell Live
posted by rattlehead at 18:22| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月20日

Air Doll

ペ・ドゥナ。この人が主演する現在上映中の『空気人形』を観てきました。持ってはいけない「心」を持ってしまった空気人形、その蒼白な存在をとても魅力的に演じてみせます。これを例えば、二の腕ぷにぷにの磯山さやかが演じるなら、作品自体がリアルな“代用品”にもなったかもしれない(笑)。

心の行き場を失った人たちが構成する今の日本に、空気人形の透き通った存在感がどこまでも鮮明になればなるほどに切なさが増していく。メランコリックな音楽がまた心に染みる。「心」を持った人形と「心」が空っぽな人間、どちらがより人間らしいのか、なんてことを考えてると、突然な転回を迎えます・・・しかし、その行動を誰が責めることができるのか。
エンディングに向けて漂う喪失感とラストシーンに、言いようのない後味が残ります。解釈は人それぞれか。
それにしても、ペ・ドゥナは美しかった。
空気人形
 ・映画『空気人形』 公式サイト
 ・Bae Doona Official Homepage.
posted by rattlehead at 10:37| 大阪 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | movies | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月17日

CINNAMON - 「CINNAMON III」

Cinnamon IIIZEPのトリビュートとなると枚挙にいとまがないが、「II」のパロディなのが一目瞭然のこのジャケットは、思わず店内で声をあげてしまったほどで(笑)、茶目っ気があってこういうのスキです。そこで、日本が世界に誇るZEPのトリビュート・バンドとなると、“ZEPひとすじうんじゅう年”にもなるというこの名古屋出身のCINNAMONの名が挙がってくるようだ。実はこれ以上のことは知らないんだけど、もう少し駄文お付き合いください。
昔、「LED ZEPPELIN」ってまんまなタイトルの1stには辛口な批評もありましたが、これは'94年にリリースされた3作目「CINNAMON III」。今なお、根強くファンより支持され、バンドは現在もライブ活動を中心に活躍中とのこと。ここに収録されるのは、58曲からなる57分にも及ぶひたすらのZEPメドレー。発売当時はCDラックへすぐに収まったもんですが、これが今聴くとホントによく出来た作品で構成もよく練られてる。ZEP愛に富む作り手の着眼点から細部に至るまでの作り込みは日本人ならではの巧さを感じます。何よりも音への再現のこだわりは半端なく凄いんだろね。だってBonzowさんのドラミング、いい音鳴らしてるんだもん。もうこれはこれでひとつの個性です(笑)。

CINNAMON - 「CINNAMON III」
(1994)
1. Stairway To Heaven (0:56)
2. Babe I’m Gonna Leave You (0:35)
3. Stairway To Heaven (1:09)
4. Tangerine (0:26)
5. Ten Years Gone (0:26)
6. Night Flight (1:36)
7. Trampled Underfoot (0:08)
8. Immigrant Song (0:42)
9. Rock And Roll (0:08)
10. Heartbreaker (0:10)
(他全58曲)

produced by Cinnamon and Mohey"Shige"Hirano

Jimy Page - Electric and Acoustic Guitars
Robart - Vocals
John-G - Bass, Keyboards, Mandolin
Bonzow - Drums, Tympani

"Kashmir"
ラベル:ZEP Tribute '90s
posted by rattlehead at 10:39| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(2) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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