2010年12月25日

McDONALD AND GILES - 「McDONALD AND GILES」

McDonald & Giles初期CRIMSONの功労者、イアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルズの二人にピーター・ジャイルズが加わった唯一の「McDONALD AND GILES」(1971)。そこにはピート・シンフィールドの名もクレジットされていて、「宮殿」メンバーの5分の3によって制作された一枚ということになれば当然大きな話題にもなったはず。隠れた名盤なんて世評も見かけたが、セールス的にはどうだったのだろう…。

まずはマクドナルドの担当楽器の多さに驚いてしまう。リズム隊はジャイルズ兄弟に任せ、それ以外のほとんどすべての音を鳴らしているのは(ジャケットでは隠れてしまってる)マクドナルド。詩的な英国叙情を伝えるサウンド、器楽性の高い楽曲はたしかに「宮殿」で聴けるそれだとわかる。ラストに20分超の組曲が待っている全5曲のアルバム構成はプログレらしいと言える作品だ。加えて、"Flight Of The Ibis"は「ポセイドン」収録の"Cadence And Cascade"の原曲だということも本作を特別なものにしていることの要因だろう。アコースティックな音色の色付けに小気味よいドラミングが映える。
その遊び心のある、でも程よい緊張感を保ったドラミングはとてもよろしくて、ある意味、もっとも饒舌にしてこの作品を語っているかもしれない。聴くほどに味わいと感動は増す。是非。

McDONALD AND GILES - 「McDONALD AND GILES」
(1971)
1. Suite in C (11:15)
  including "Turnham Green", "Here I Am" and others
2. Flight of the Ibis (3:11)
3. Is She Waiting? (2:36)
4. Tomorrow's People - The Children of Today (7:02)
5. Birdman;
  involving
  The Inventor's Dream (O.U.A.T.) (3:53)
  The Workshop (2:51)
  Wishbone Ascension (1:30)
  Birdman Flies! (6:18)
  Wings in the Sunset (0:40)
  Birdman - The Reflection (5:59)

produced by Ian McDonald, Michael Giles

Ian McDonald - guitar, piano, organ, saxes, flute, clarinet, zither, vocals and sundries
Michael Giles - drums, percussion (including milk bottle, handsaw, lip whistle and nutbox), vocals
Peter Giles - bass guitar
Steve Winwood - organ, and piano solo on "Turnham Green"
Michael Blakesley - trombone on "Tomorrow's People"

"Flight of the Ibis"
タグ:'70s プログレ
posted by rattlehead at 19:17| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月21日

『ノルウェイの森』

ノルウェイの森


過去何度となく読み返してきた『ノルウェイの森』、小説というフォーム以上に物語を豊かに語る手段はないのだと、原作の素晴らしさに触れる映画だった。それでは映画そのものは良かったのか悪かったのか…多分両方あったと思う。
鮮やかさを帯びた映像。日本人の監督では描けなかったものも多々あるだろう。菊地凛子の迫真の演技をはじめ、主人公ワタナベ役の松山クンも健闘とキャスティングもハマっていた。見入るようなシーンもあった。ただ、小説では気の利いた警句も映画の台詞になるとあざとく聞こえたし、もう少し緑やレイコさんの内面を、また直子とレイコさんは互いに補完する関係にあったことを知らなくては映画で解釈は難しいのではないか。全体としてはシーンの断片をただ引っ付けた印象が強くていけない。
原作にあった病室での緑の父とワタナベの間に交わされる親密な空気、それはたしかに誰かに愛され、また傷つけもするワタナベの魅力を象徴的に語った個人的に一番好きなところで、描いてほしく残念であった。
しかし映画化が難しいとされるなかで、これだけ原典に近いイメージで作り上げたトラン・アン・ユン監督の情熱は正しかったと思う。

それにしても累計発行部数が1,000万部を超える大ベストセラーの映画にしては空席が目立ってたなあ。。。

 ・映画|ノルウェイの森
posted by rattlehead at 14:32| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(5) | movies | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月17日

今井美樹クロニクル「音楽に恋して」

EFiL_08『EFiL』一月号の特集記事は必読と某女史からの勧めもあり、久しぶりに女性誌を買ってみた。来年歌手デビュー25周年にちなんだ構成になってて、現在までのあしあとをざっと辿ることができる。…「まな板の上の鯉」、ねぇ。
個人的に振り返ると『MBSヤングタウン』(ラジオ番組)をきっかけに、当時、白井貴子に代わって番組のアシスタントを務めることになったのが今井美樹、その声に毎週毎に惹かれていったのはもはや必然だったのだろう。あのときオレはいくつだったかなんて、ま、考えるもんでもないな(笑)。うん、よく島田紳助にイジられてたっけ。

来年の二月にはメモリアル・シングルとして「memories」を、どんな音なのか期待して待ちたい。あ、そのまえにドラマやるらしいし、来年は歌手活動に女優業と今年以上の活躍が望めそうだ。
…で、25周年記念にそだなぁ自分もくさっても少なからぬファンの一人であるからして何かできることないだろうかと思案中。

 ・EFiL.net(エフィルネット)
タグ:今井美樹
posted by rattlehead at 15:59| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月15日

KING CRIMSON - 「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING」

クリムゾン・キングの宮殿基本できてるかと問われると、答えは間違いなくNo。それでも初期CRIMSONの叙情性はきちんと押さえておきたいトコロ。現在40周年記念の70sカタログも発売中で、重い腰を上げていろいろ聴いてみるのには良い機会だ。さしてつまみ食いしかしてこなかったのは苦手意識もあったからだけど…、まずは1969年に発表された1stの「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING」。あまりにも有名で研究しつくされてきた一枚だろうし、どれくらい凄いかって試しにAmazonで検索してみるといい。商魂たくましい鉄板ネタになってるのがわかる(笑)。そしてあなたは二頁にわたって一列に続く、見た者に強烈な印象を残すジャケットを確認することになるだろう。そだね、ロックに興味なくともこの画は目にしたことあるって人は多いはず。

初めて聴いたのは高校生のころ。ASIAの中古レコードと邂逅したのがきっかけで、そのとき録ってもらった"21st Century Schizoid Man"の一糸乱れぬ演奏から終曲"The Court Of The Crimson King"へ至る感動を作る"Moonchild"のおよそ退屈な(?)インプロさえも鮮やかに映ったものだ。
好戦的な"21st Century 〜"はさておき、奏する音色は繊細にして儚げ。このあとEL&P結成へと向かうグレッグ・レイクの歌は愁嘆を誘う。
40周年記念の二枚組を買ってみたが、やはりマイケル・ジャイルズのドラミングが際立ってて好きだなあ。

KING CRIMSON - 「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING」
(1969)
1. 21st Century Schizoid Man (7:23)
  including "Mirrors"
2. I Talk to the Wind (6:03)
3. Epitaph (8:48)
  including "March for No Reason" and "Tomorrow and Tomorrow"
4. Moonchild (12:12)
  including "The Dream" and "The Illusion"
5. The Court of the Crimson King (9:25)
  including "The Return of the Fire Witch" and "The Dance of the Puppets"

produced by King Crimson

Robert Fripp - guitar
Ian McDonald - saxophone, flute, clarinet, vibes, keyboards, mellotron, backing vocals
Greg Lake - bass guitar, lead vocals
Michael Giles - drums, percussion, backing vocals
Peter Sinfield - lyrics and illumination

"21st Century Schizoid Man"


 ・KING CRIMSON
タグ:'60s プログレ
posted by rattlehead at 12:41| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月10日

BARCLAY JAMES HARVEST - 「BARCLAY JAMES HARVEST」

BJH_1st英国プログレの枠組みでちょっとメランコリックなものを聴きたくなって、あ、これ良いかもと、ほとんど直感だけで決めてしまったのが二ヶ月前。BARCLAY JAMES HARVESTって名はどことなく交響楽団っぽい趣があって、響きがカッコ良くって、バンド名ってやっぱ大切だなぁと。ただ訳あって、注文してから届くまでかなり待たされてしまったので、音を手にした時には半ばどうでもよくなっていたという(笑)。

ま、そんなこと言わずにと聴いてみた1970年のデビュー作「BARCLAY JAMES HARVEST」(2002年の再発盤のタイトルは「THEIR FIRST ALBUM」となっている)。ステンド・グラス調のジャケットはオリジナル盤のもの。
何となくTHE BEATLESのノリを感じる60年代調の"Talking Some Time On"からはじまる。擦れてない素朴な連中って印象で、優しい音だ。
オーケストレーションを取り入れたスタイルを通常のフォーマットのなかで、散漫ながらもデビュー盤にして成立させているところに彼らの独自性と野心が表現されているのだろう。元気の良い楽曲の間をぬうようにメロトロンは当たり前にそこにあって、素直に心を傾けられるメロディ・ラインに英国叙情の奥深さを感じてしまう。これはハマったかも。
全7曲の作品にその2倍にもなる13曲が追加収録されて体裁が大きく崩れてしまってるのが残念。

BARCLAY JAMES HARVEST - 「BARCLAY JAMES HARVEST」
(1970)
1. Taking Some Time On (5:30)
2. Mother Dear (3:20)
3. The Sun Will Never Shine (5:07)
4. When the World Was Woken (5:50)
5. Good Love Child (5:10)
6. The Iron Maiden (2:42)
7. Dark Now My Sky (12:05)
Bonus Tracks:
8. Early Morning (2:34)
9. Mister Sunshine (2:54)
10. So Tomorrow [1968 BBC Session] (3:27)
11. Eden Unobtainable [1968 BBC Session] (3:10)
12. Night [1968 BBC Session] (3:19)
13. Pools of Blue [1968 BBC Session] (3:28)
14. Need You Oh So Bad [1968 BBC Session] (1:17)
15. Small Time Town [1968 BBC Session] (2:12)
16. Dark Now My Sky [1968 BBC Session] (3:42)
17. I Can't Go On Without You (2:13)
18. Eden Unobtainable (3:03)
19. Poor Wages (2:33)
20. Brother Thrush (3:06)

produced by Norman Smith

John Lees - guitar, recorder, vocals
Stuart "Woolly" Wolstenholme - keyboards, guitar, harmonica and vocals
Les Holroyd - bass, cello and vocals
Mel Pritchard - drums and percussion

"When the World Was Woken"


 ・Barclay James Harvest
タグ:'70s プログレ
posted by rattlehead at 00:20| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。