2011年04月01日

GNIDROLOG - 「IN SPITE OF HARRY'S TOE-NAIL 」

Gnidrolog_1stプログレッシヴ・ロック・グループ、GNIDROLOGの「LADY LAKE」をヒントにしたアルバム・カヴァーが、「RAINBOW RISING」なら、これは彼らのデビュー作にあたる1972年リリースの「IN SPITE OF HARRY'S TOE-NAIL」。巨大な右手と対峙する一羽の白鳥がインパクトのある「LADY LAKE」が内容的にも人気が集中するのは納得だけど、僕はデビュー盤が持つ危なっかしさのほうがお気に入りかな。
最初の一音が鳴った瞬間に部屋の空気をがらりと変えてしまう音の姿はどちらの作品にも共通して言えることで、つまるところ個々の表現力がずば抜けて優秀なのだ。そのなかでも正気と狂気の境界線で揺れ動くコリン・ゴールドリングの歌はひときわ素晴らしい。“ニドロローグ”と発音するらしいバンド名はそのコリンとスチュアートのファミリー・ネームであるゴールドリング(Goldring)のアナグラムと言われています。

やっぱり4曲目の"Time And Space"だよねぇ。これに尽きると言い切るのはどうかとしても、あの日、深夜のラジオから流れてきたときの衝撃ったら忘れない(笑)。美しいリコーダーの音色から静謐さに潜む暴力性が徐々にむき出しになっていく出色の流れは、壮絶なエンディングを迎える名曲。フルート(リコーダー?)が醸す狂気はきっとこれからも英国ロック・ファンの心を刺激するに違いない。
識者の言葉をお借りすると、「管楽器をフィーチュアした初期KING CRIMSON型のジャズ・ロック」ということだけど、独特の空間のなかで呼吸する作品であり、傑作ですね。個人的にも大好き。

GNIDROLOG - 「IN SPITE OF HARRY'S TOE-NAIL 」
(1972)
1. Long Live Man Dead: (9:44)
 a)Long Live Man Dead
 b)Skull
2. Peter (3:28)
3. Snails (7:15)
4. Time And Space (7:34)
5. Who Spoke (2:23)
6. In Spite Of Harry's Toe-nail: (9:27)
 a)Goodbye - Farewell - Adieu
 b)Harry's Toe-nail

produced by John "walking to back to happiness" Schroeder

Colin Goldring - lead vocals, guitars, recorders, tenor sax, horn, harmonica
Stewart Goldring - lead guitar, vocals
Peter Cowling - bass, cello
Nigel Pegrum - percussion, flute, oboe, piano

ラベル:'70s プログレ
posted by rattlehead at 13:00| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(1) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月29日

BLACKMORE'S RAINBOW - 「RAINBOW RISING」

虹を翔ける覇者1970年代ハード・ロック史に君臨するRAINBOWの代表作「RAINBOW RISING」(1976)。執拗に追いかけるリッチー・ブラックモアのファンを抱えるここ日本での本作に対しての熱のこもりようたるはやはり尋常ならざるものと言えよう。それはもう実体験したもの同士でしか理解し合えないような阿吽の呼吸で語られるレベルにまで達するタチの悪さって印象で(笑)、だからこそまるで間違い探しでもするかのようなデラックス・エディションが出てくるワケか。
いかにリッチーというギター・ヒーローに興趣を抱かなくても(あるいはそれがロニー・ジェイムズ・ディオ、コージー・パウエルであっても)、ロック・ファンなら誰しも遅かれ早かれすぐれたハード・ロック作品のひとつとして手にするのはやはりスゴイことだ。未発表のラフ音源はさておき、前々からリマスター盤は一度聴いてみたいと思っていたけど、コレ買って正解だったのだろうか。よく分からん(笑)。まあ以前の旧盤と印象が異なるところもあって楽しいので問題ありません。

邦題は「虹を翔ける覇者」。巨大な右手が虹をつかんでいる有名なアートワークのアイデアは一説ではGNIDROLOGの二作目「LADY LAKE」をヒントにしたと言われてますが(?)、さて、"Tarot Woman"のイントロに入るシンセサイザーの音色で勝負あったオリジナルは全6曲。剥きだしにされたラフ・ミックスを聴けばさらによく分かるコージーのドラミングの凄まじさを言葉で表現するのは難しいが、個人的にはライジング最大の聴きものだと思う。そこにロニーのこの音楽にかけた意気込みがつたわる歌が主張してきて、圧倒されるほかはない。これぞRAINBOWという独自の世界観を打ち出す本作はえり好みされない傑作だとあらためて思う。

BLACKMORE'S RAINBOW - 「RAINBOW RISING」
(1976)
Disc One
(New York Mix)
1. Tarot Woman (6:05)
2. Run With The Wolf (3:43)
3. Starstruck( 4:08)
4. Do You Close Your Eyes (3:00)
5. Stargazer (8:31)
6. A Light In The Black (8:13)
(Los Angeles Mix)
7. Tarot Woman (6:06)
8. Run With The Wolf (3:47)
9. Starstruck (4:06)
10. Do You Close Your Eyes (3:00)
11. Stargazer (8:24)
12. A Light In The Black (8:11)

Disc Two
(Rough Mix)
1. Tarot Woman (6:08)
2. Run With The Wolf (3:50)
3. Starstruck (4:06)
4. Do You Close Your Eyes (3:06)
5. Stargazer (9:10)
6. A Light In The Black (8:15)
(Pirate Sound Tour Rehearsal)
7. Stargazer (8:33)

produced by Martin Birch

Ronnie James Dio - vocals
Ritchie Blackmore - guitar
Tony Carey - keyboards
Jimmy Bain - bass
Cozy Powell - drums

posted by rattlehead at 18:38| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月26日

THE DARKNESS - 「PERMISSION TO LAND」

The Darkness_1stTHE ANSWERと関連付けで聴きたいのが、ジャスティンとダンのホーキンス兄弟率いるTHE DARKNESS。彼らもまた英国ハード・ロックを受け継ぐ存在としてここ日本でも大々的にフィーチュアされたことは記憶に新しい。シングル"I Believe In A Thing Called Love"の邦題をリスナーから募集するなんて企画もあった。しかしデビューが2003年とは、もう8年近くも前になるのかと愕然となり、時が経つのは本当に早い。運よく初来日公演を観ることができ、底抜けのパワーと愛に溢れたステージはまさにロックそのもの。その大部分を引き受けていたジャスティンの全身タイツやファルセット・ヴォイスをしてキワモノ扱いもされたけど、そんなの一発でぶっ飛ぶライヴだったな。いやホント楽しかったよ。そう、たしかBBCが同行取材に来てたっけ。そんな時代。

その後日に買った気がするUKチャート一位を記録したデビュー作「PERMISSION TO LAND」。結局売れ過ぎたことが彼らにとっては仇となってしまうワケだけど、生きがいいサウンドからは飛ぶ鳥を落とす勢いだったバンドの姿勢が見えてくるし、低予算でも良質なロック・アルバムが作れる好例だろう。
僕にとって聴けば自ずとクアトロでの光景が甦ってくる楽曲ばかりで、ライヴでそのポテンシャルを発揮する"Black Shuck""Get Your Hands Off My Woman"…など粒ぞろいの内容は、いまでもまったく遜色のない出来映え。

思い返せば、釈然としなかったフランキー・ポーレインの脱退あたりから歯車が狂いはじめていたのかもしれない。バンドはジャスティンのドラッグ問題で事実上の解散を迎え、オリジナルを二枚しか残せなかったのはもったいない話です。このまま終わってほしくはない。
いま僕たちに必要なのは愛あるロックなのだ!

THE DARKNESS - 「PERMISSION TO LAND」
(2003)
1. Black Shuck (3:21)
2. Get Your Hands Off My Woman (2:46)
3. Growing On Me (3:31)
4. I Believe In A Thing Called Love (3:36)
5. Love Is Only A Feeling (4:20)
6. Givin' Up (3:34)
7. Stuck In A Rut (3:18)
8. Friday Night (2:55)
9. Love On The Rocks With No Ice (5:56)
10. Holding My Own (4:58)
Bonus Tracks
11. The Best Of Me (3:28)
12. Makin' Out (3:39)

produced by Pedro Ferreira

Justin Hawkins - vocals, guitar, synthesizer, piano
Dan Hawkins - guitar
Frankie Poullain - bass
Ed Graham - drums



 ・The Darkness Official Website
ラベル:'00s
posted by rattlehead at 13:08| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月23日

THE ANSWER - 「EVERYDAY DEMONS」

The Answer_2ndアイルランド出身のTHE ANSWER、古きよき英国ハード・ロックを担う期待の新星として日本デビューを飾ったのはたしか2007年一月なのでかれこれ四年の月日が流れたワケです。その間に来日公演も数回あったはずだけど、2009年一月にリリースされたのが二作目「EVERYDAY DEMONS」、現時点の最新作ということになる。デビュー作の出来が良かったので、期待してDVD付きを早速買ってみて、都合三回は聴いたかな(笑)。前作を上回る勢いはたしかに気負いも感じて頼もしい存在だったけど、そう何度も聴きたいとは思わなかったんだよね、正直なところ。
そこでリリースから二年経って、ある程度評価も落ち着いた頃合いだろうしちょっと聴き直してみようと。

全12曲、いま一度テンションの高さに引きこまれる。さらにパワーアップしたコーマック・ニーソンのヴォーカルはさながら一つの楽器のように奏でられているし、何本か重ねられたギターはヘヴィ・メタリックな装い。重厚で硬いサウンドは凡庸な懐古趣味から意識的に遠ざかろうとする自己の気概にさえ感じる。
ただ、キャッチーなサビや英国的なメロディ("Comfort Zone"とか)があって結構好きなんだけど、魅力的なギター・リフに乏しい。そういうのが二つ、三つあるだけで全体の印象はずいぶん変わってくると思うし、畳みかけるような構成にすれば作品としてのインパクトはあったかもしれないなあと。要は中だるみ。しかし今回聴き直してみて以前より全然いいと思ったし、やっぱカッコいいよね。

THE ANSWER - 「EVERYDAY DEMONS」
(2009)
1. Demon Eyes (4:08)
2. Too Far Gone (4:03)
3. On And On (3:37)
4. Cry Out (5:08)
5. Why'd You Change Your Mind (4:52)
6. Pride (3:50)
7. Walkin' Mat (4:11)
8. Tonight (3:42)
9. Dead Of The Night (3:16)
10. Comfort Zone (4:43)
11. Evil Man (4:37)
Bonus Tracks
12. Highwater Or Hell (3:26)

produced by James Cassidy

Cormac Neeson - lead vocals, harmonica
Paul Mahon - guitar, vocals
Micky Waters - bass guitar, vocals
James Heatley - drums, vocals



 ・The Answer Official Website
ラベル:'00s
posted by rattlehead at 15:34| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月20日

THUNDER - 「BANG!」

Thunder_9th結成20周年記念のライヴ・ツアーは一転して、さよならコンサートとなり、突然の幕引きに驚いたファンも多かったハズ。あれから二年、内容はプロフェッショナルで素晴らしかったけれど、解散について言及しないメンバーの態度に何とも歯痒さが残ったのを思い出す。はじまりがあれば必ず終わりがある。幾度と経験してきたことであっても、オーディエンスと一体となるTHUNDERの真骨頂がもう味わえないのかと思うとやはり寂しいものだ。自分たちに背を向けた自国のラジオに対して辛辣な言葉を浴びせる"On The Radio"は今も生々しく、印象深い。

最後のスタジオ作品となった2008年リリースの「BANG!」。確信犯なのか、「BANG」のアルバム・カヴァーと見比べると面白い。しかし"bang"とくれば、デザインのアイデアはまあ限られてくるものなのかもしれない(笑)。それで久しぶりに聴いてみると、改めて解散が惜しまれるバンドだったなと…。って今年の夏のUKフェスティヴァルに出演するらしいし、奇跡の二度目の復活に期待したい(笑)。

英国ロックの共有資産的アプローチが実に素晴らしい。脂がのった演奏は彼らの飾らない生き方が染み込み、再びクアトロでの最後の熱気が過ぎる。これは決して廃れてはならないし、誰かが継承していかなくてはならないロック。そしてその先頭に立つのは他の誰でもないTHUNDERであってほしいと願うのだ。

THUNDER - 「BANG!」
(2008)
1. On The Radio (4:15)
2. Stormwater (4:56)
3. Carol Ann (4:38)
4. Retribution (4:26)
5. Candy Man (4:00)
6. Have Mercy (4:56)
7. Watching Over You (4:35)
8. Miracle Man (4:22)
9. Turn Left At California (5:17)
10. Love Sucks (4:38)
11. One Bullet (3:43)
12. Honey (4:23)
Bonus Tracks
13. Chain Reaction (4:50)
14. I Believe (5:21)

produced by Luke Morley

Luke Morley - guitars, percussion, backing vocals, harmonica
Ben Matthews - guitars, keyboards
Harry James - drums, percussion
Chris Childs - bass guitar
Daniel Bowes - lead and backing vocals

Peter Shoulder - banjo
Tara McDonald - additional backing vocals



 ・The Official THUNDER Web Site
ラベル:'00s
posted by rattlehead at 10:39| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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